正しい歩き方で健康体を手に入れよう!ウォーキングの極意|ドクターズアイ.com
運動不足解消法としてウォーキングを始めよう
現役医師の皆様のお役に立つ情報を提供する「ドクターズアイ.com」が、開業医に関連したトピックスをコラム形式でお届けします。「医師におすすめする運動不足解消のためのフィットネス」のコラムでも紹介した、ウォーキングという健康法。歩くことは誰もが生きるうえで無意識に行っている行動ですが、健康維持においても大きな効果があるようです。ただ歩くだけでもいい運動になりますが、“正しい歩き方”を身につけることでさらにいい効果も期待できます。医師は座り仕事、立ち仕事が多い職業だけに、日々の生活の中で意識的に歩くことを取り入れましょう。
歩くこと、それはすなわち人間らしく生きること
インターワイヤード株式会社の運営するネットリサーチ「DIMSDRIVE」が、2015年4月に「歩数計・ウォーキング」について行ったアンケートによると、実に84%の人が「自身が運動不足だと感じている」との回答をしています。医師もその仕事柄、慢性的な運動不足に陥りがちです。さらに医療業界の深刻な医師不足に伴う激務もあり、休日もついつい何もせずに休んでしまうという方も多いのではないでしょうか。
本来、歩くということは人間の基本的な行動の一つであり、生活に歩くことを多く取り入れることは人間らしく生きることにもつながってきます。いつもは車やタクシーを使っていた道を自分の足でしっかりと歩くことによって、季節の彩りを感じることもで、その日の自分の体調を推し量ることもできます。そういった意味でもどうしても室内にこもりがちになってしまう仕事であるからこそ、時間を作ってでも積極的に外を歩くことを意識する必要があるのです。
よく高齢者が健康のために散歩をしていますが、この行動は非常に理に適っています。心肺機能の向上、血糖値の低下、生活習慣病の予防、肥満防止、肩こり・腰痛対策など、ちょっとのウォーキングでも期待できる効果がこれだけたくさんあります。医師として診察の際に患者さんに向けて散歩をおすすめした経験がある方も少なくないかと思いますが、自身の健康を考えるうえでも自ら実践してみるのはいかがでしょうか。
正しい姿勢でよく歩くことによって得られる効果
「医師におすすめする運動不足解消のためのフィットネス」のコラムでは、「出勤時に今までより10分早く家を出て、少し遠回りして歩くこと」を提案しました。今回はそれにもう1つだけ加えて、“正しい姿勢”で歩くことをおすすめします。正しい姿勢で歩くことによって得られる主な効果としては、脂肪燃焼身効果、腰痛の緩和、そして血行が良くなることによる肩こりの改善、全身の強張りの解消などが挙げられます。
これらの効果を得るための歩き方とは背筋を伸ばし、つま先やかかとなどどこか1点ではなく、足裏全体をバランスよく使うことを意識したもの。そしてそれにプラスして腕を少し大きく振ってみてください。ファッションショーなどのモデルの歩き方がきれいでかっこよく見えるのも、この姿勢が大きく関係しています。正しい姿勢を保つには、全身の筋肉を満遍なく使います。そのため、身体の体幹が自然と鍛えられるのです。
また、腰痛持ちの方は、歩く際に腹式呼吸で大きく息を吐き出すと、お腹の筋肉が収縮しインナーマッスルが鍛えられ上半身が安定ことで腰への負担を和らげることができます。その他には、かかとを軽く持ち上げる、歩幅を小さくする、足の裏全体で着地する、手の振りを小さくするなどすると腰をひねらずに骨盤も安定します。このように歩き方をちょっと意識するだけでも、身体に還元される効果がかなり変わってくるのです。
現代のウォーキングのお伴は使えるアプリ
正しい歩き方をマスターし、毎朝10分早く家を出るようになれば、上述したようにさまざまな効果を得られるようになります。しかし、最初のうちは歩くこと自体が新鮮で楽しむことができても、しばらくすると飽きてきたり、すぐに効果を実感できなかったりするなど、長く続けるにはモチベーションの維持が重要になります。
そこでおすすめしたいのが、“スマホのアプリ”です。ウォーキングやランニングの時間や距離を計測し記録するアプリはiOS、Androidともに多くのタイプのものが開発されています。そのほとんどは無料なので、いくつかダウンロードして試しつつ、自分に合ったものを選択するとよいでしょう。以下におすすめの無料アプリを掲載いたします。
ウォーキングの際におすすめの無料アプリ
Walkmeter GPS | スタートを押して計測開始、ストップで計測終了と簡単な操作ながら、移動距離、ペース、消費カロリーなどさまざまなデータを保存、閲覧できるアプリ。保存したデータはSNSで共有も可能です。 |
RunKeeper | ペース、距離、タイム、消費カロリーなどを記録、閲覧できるアプリです。内蔵の音声指示により、ヘッドフォンからコーチングを受ける機能もあります。 |
キョリ測 | 画面上の地図をタップするだけで距離やカロリーなどを自動計算してくれる優れた測定アプリです。その日の歩いた距離や最短ルートの検索、消費カロリーなども教えてくれるので、健康維持のためのウォーキングに必要な情報が満載。 |
限られた時間を有効に使うには、その短時間で集中して効果を最大限に発揮させることが重要です。そういった意味でもただ歩くのではなく、正しい歩き方をマスターしたうえでスマートフォンのアプリなどを上手に活用することで歩くことを楽しみましょう。アプリを活用することで、単調な「歩く」という動作にちょっとした意識の変化をもたらします。達成感や楽しみが生まれることで、ウォーキングを継続するモチベーションにつながるのではないでしょうか。自発的に取り組める“自分なりの歩き方”を色々模索してみることをおすすめします。