医師の海外旅行はファーストクラス?ビジネスクラス?|ドクターズアイ.com

医師が海外旅行の際に利用する飛行機のクラスとは

医師の休暇の楽しみの一つとして海外旅行が挙げられます。遠い異国の地で普段の勤務の疲れを癒やす時間は、まさに“至福の時”と言えるでしょう。ただ、海外旅行につきものなのが移動時間の長さ。特にアメリカやヨーロッパに行く場合は、一日の大半を飛行機の中で過ごすことも珍しくありません。そのため、機内での時間を少しでもリラックスして過ごしたいと考えるのが一般的です。では世間ではお金持ちだと考えられている医師は、どのグレードの座席を選択する傾向にあるのでしょうか。気になる本音に迫りました。

 

現役医師の休日の過ごし方の1位は旅行

2015年2月に発表された医系専門予備校「メディカルラボ」が現役医師を対象に行った調査によると「休日、リフレッシュ(ストレス発散や気分転換)のために行っていること」の質問に対して、一番多かった回答は「旅行に出かける」で50.8%でした。実に半数の医師が休日の有意義な過ごし方として旅行をプッシュされていることがわかります。この結果は国内外問わずですが、下位に「お風呂や温泉に浸かる」などもランクインしているため、1位の「旅行」は海外旅行が主であることが予測できます。

海外旅行は病院という閉鎖的な環境で過ごす医師にとって、非日常を感じられる貴重な体験であると言えるでしょう。そのため、気分転換や現実逃避のために、まとまった休みを取って海の向こう側へ行きたくなるのもうなずけます。海外旅行は一種のステータスでもあるので、年に数回など定期的に海外で過ごす時間を大切にしている医師も多いようです。

そんな海外旅行において非常にネックと言えるのが、飛行機での移動時間の長さです。東西によって差がありますが、アメリカは10時間以上、ハワイに関しても7時間以上はかかります。そのため、機内での移動時間をいかに快適に過ごすかが、旅行を楽しむ上でも重要なポイントの一つとなります。快適性の追求という意味では、“座席のグレード”は無視できない問題です。一般的にエコノミー、ビジネス、ファーストとクラスが分かれていますが、医師はどのグレードを選択するのでしょうか。

 

ビジネスクラスとファーストクラスはどっちが人気?

多くの方が一般的な座席であるエコノミーと、優雅な空の旅を約束するビジネスの違いについては認識していますが、最高クラスであるファーストとビジネスの違いを明確に説明できる人は少ないはずです。ファーストとビジネスの一番の違いは価格面だと言えるでしょう。

たとえば東京・パリ間の直行便の場合、時期にもよりますが、ビジネスで約80~100万円、ファーストになると約150~250万円と2~4倍近い価格差があるのです。同じように東京・ニューヨーク間の直行便でもビジネスで約100万円、ファーストで約200万円とここでも2倍の差があります。もちろんファーストクラスは、空港の専用ラウンジの利用や機内食のクオリティ、専有面積の広さ、客室乗務員の対応など“最高品質のおもてなし”が約束されているという点は差別化ポイントとなります。

しかし、最近ではビジネスの快適性を向上させる流れがあり、ファーストクラスに近いサービスを享受できる航空会社も増えてきました。また、エコノミーとビジネスの中間のクラスである”プレミアムエコノミー“という新しいグレードの登場によって、航空会社によってはビジネスが最上位クラスということもあり得るのです。このような背景から、ビジネスクラスへの人気が高まっています。

選択は本人次第も、コスパがいいのはビジネスクラス

ビジネスとファースト。選ぶ方のそれぞれの価値観により変わってくるため、どちらの方がいいということを一概に言うことはできません。どこの航空会社を利用したとしても最上級のサービスを享受したいという方であれば、どんなに高額であってもファーストクラスを選ぶことに迷いはないでしょう。まさしく”この上ない“グレードなだけに、そうしたサービスを利用しているだけでも箔がつきますし、周囲に自慢することもできます。

しかし、客観的に見ると、ビジネスの快適性がファーストの1/2~1/4かと言えばそんなことはないでしょう。前項でも言及しましたが、最近はビジネスの快適性も向上しているため、十分に快適に過ごせるサービスを享受できます。また、ファーストではなくビジネスを利用することで浮いたお金で、宿泊ホテルのランクをアップさせたり、食事をより豪華にしたりすることも可能なのです。

普段、ハードな業務をこなす医師にとって、日常を忘れてリラックスして楽しめる数少ない機会である海外旅行。あくまで費用面における考察ではありますが、トータル的に考えればビジネスクラスを選択した方が、快適かつコストパフォーマンスのよい旅を楽しめるのではないでしょうか。